亀岡のイギリス村へ行ってきた

京都

「亀岡の山奥にイギリス村がある」との話を聞きつけた私たち。「交通の便の悪いところに何故イギリス村?」と怪訝に思いながらも、きっと亀岡の山奥にイギリス人移民たちがひっそりと暮らしているのかも?と淡い冒険心を胸に目的の場所に行ってみることにしました。

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ドゥリムトン村へのアクセス

亀岡のイギリス村と呼ばれるドゥリムトン村は、京都の亀岡と大阪の能勢町、豊能町の3つの市町の境、山に囲まれた国道423号線上に忽然と現れます。緩やかなカーブを曲がった先にイギリス国旗のユニオンジャックが掲げられているので見つけやすいかと思います。

外壁に囲まれた門から車を入れると整地されていないデコボコ道の駐車場があります。デコボコ道に車を左右に振らせながら適当な駐車場所を選び車を停めることにしました。既に数台の車が駐車してあり、その中にイギリスを代表する大衆車Miniが3台仲良く駐車してあり、徐々にイギリス村訪問に気分が高揚してきます。

村の正体、それはレストラン

イギリス村と聞いてやってきましたが、駐車場辺りを見回したところ目の前にある小さなチャペルと洋服店らしき建物があるだけで、特に村と言った建物の集合体が見渡せる感じではありません。駐車場の奥から続く小道を登ってみたら、メガソーラー発電施設があっただけでした。

仕方なく駐車場の奥から手前まで歩いてみると、壁の中央に店舗の入り口の扉があり、玄関にはメニューや営業時間などの案内が掲示されています。メニューには、 フィッシュアンドチップス、ミートパイ、アフタヌーンティー などイギリスを代表する食事が掲載されていました。

おもむろに玄関を開いて中に入ると、そこはイギリス雑貨などが所狭しと陳列されたイギリス感満載の可愛らしい店舗。店内に漂う匂いまでも日本とは異なるものが漂っています。

店舗奥のカウンターでメイド服を着た店員が、レストランメニューの注文を取り次いでいます。どうやらこの場所で食事などの注文を行い、支払いを済ませた後で扉の向こうにある(外壁の中にある世界)イギリス村に入村できるシステムらしいです。
カウンターで注文と会計を済ませるとフードコートなどで使う呼び出しブザーが手渡され、奥の扉を開いて村の中に入場、その先に見えた光景がまさにイギリス村でした。

イギリス村の全景

呼び出しブザーを手に取って村の中に入ると目の前に様々な建物が姿を現します。どれもイギリスの片田舎にありそうな古くて味わい深く、そして可愛らしい建物が通りに面して並んでいます。建物の中はアンティーク家具などの調度品で飾られ、大通りにはテントやワゴンの露店が並び、イギリス田舎の村祭りにふらっと立ち寄ったような錯覚に陥りそうになります。

誰が何のために作ったのか?レストラン ポントオークの謎が明かされる!

村の中を一巡しているとメイド服を来たスタッフが愛想の良い笑顔で会釈してくれました。こちらも会釈で応えながら、この村に来て感じた疑問を素直に尋ねてみることにしました。

どうして亀岡の山奥にイギリス村を作ったの?

元々この村を運営しているのは建築関係の会社で、オーナーのイギリスの田舎風景好きが高じてイギリスの山村を模したレストランを作ることになったそうです。そのロケーションとして亀岡のこの土地がイギリスの雰囲気を再現できる最適な場所として選ばれたそうです。

建物とかはイギリス現地からの移築なの?

建物は自社で製作して造形されており、イギリス風建物専門のデザイナーが従事しています。
建物の天井には吊り上げ用のリングが取り付けてあり、クレーンで吊り上げて簡単に設置できるようになっています。
オーナーの会社では移動販売車から造形建物の制作販売も行っており、移動販売車は軽4輪車の本体費用を除いた製作費で100万円~、建物は小屋サイズ200万円~購入できるそうです。

レンガや石で作られているように見える建物も手で「コンコン」と叩いてみればプラスティックの感触が伝わるね

軽トラックの荷台に乗った屋台(立ち飲みPub)

レストラン PONT-OAK の名前の由来、実は作った建物をクレーンで吊って ”ポンと置く”から名付けれたんですよ~

オーナーの遊び心満載だな~~

他にも海外アンティーク販売なども行っており、この村で展示しているアンティークや調度品は、イギリスから買い付けて輸入してきたものなのだそうです。

ポントオークの店内

メイド服のスタッフから興味深い話を聞かせて頂いていた途中で呼び出しブザーが鳴ったので、彼女にお礼を言って別れ、レストランに向かう事にしました。
店内は、狭いながらも様々なアンティークの調度品が揃えられ、イギリス郊外のこじんまりとしたレストランに入ったような雰囲気です。
テーブルに案内されるとしばらくして注文していたスコーンと紅茶のセットが届きました。紅茶は、最初に注文した際に10種類以上ある様々なフレーバーからお好みを選ぶことができます。ポントオークではオリジナル紅茶の販売も行っており、紅茶へは並々ならない熱意がありそう。そういう点もイギリスらしいと思ったりします。

私が食べたレモンケーキもピューレが入ってあっさりした口当たり、美味しかった~!

ライブ演奏も行えるステージがありました

紅茶は、事前に様々なフレーバーから選ぶことができる

店内に流れる音楽と優雅な紅茶の時間、レストランの滞在は90分の時間制限はあるものの、休日の昼下がりとしては贅沢な時を過ごすことができたように思います。

イギリスの雰囲気を充分に楽しめたね

ハウステンボスや映画村みたいなアトラクションを期待すると落胆するかもしれないけど、レストランだと思えばそれなりに楽しめる場所だね

B&B(Bed&Breakfast)の宿泊施設もあるそうだよ、人目につかない奥の敷地にあるんだって!今度泊ってみたいな~