京都府内の道の駅や直売所などで京都産の加工食品などがいろいろと陳列されていますが、これまでずっと気になっていた商品がありました。
醤油と言えば黒いというイメージですが、ちょっと心配になるほどの透明感。
本当に醤油の味がするの?と、これまで商品を何度か手に取ってみては気にはなっていました。
でも、購入する勇気がなかったのですが、今回にゃんこから購入の許可がでたので、買わせて頂きました。
その商品がこれ、タケモ 京むらさき うすくちです。
タケモ 京むらさき うすくち醤油とは?
タケモ 京むらさき うすくち醤油は、亀岡にある醤油醸造元タケモ株式会社が製造販売する商品で、愛宕山系の豊かな水脈と柔らかい水質(軟水)を活用した、昔ながらの醤油作りで生産しているそうです。
創業は明治17年からだそうで亀岡では老舗の醤油販売会社のようでホームページからいろいろな意味で時代を感じさせます。
亀岡の土地に根差した老舗の醤油製造会社と言った感じで、醤油と郷土への他ならぬ想いと情熱、歴史を感じました。ホームページを拝見していろいろ勉強になりました。
購入した商品は、京むらさき うすくち醤油 500ml。ラベルの横には、わざわざ京料理用と記載されているのがポイントです。
一般的なうすくち醤油と色の比較
一般的に市場で販売されているうすくち醤油と並べてみると色の違いで一目瞭然。醤油と言えば黒のイメージですが「京むらさき うすくち醤油」の透明感はとてもインパクトがあります。
もう少し色の差をはっきりとわかりやすくするために、白い器に醤油を注いでみました。器の底がしっかりと映るほど透明感があり、醤油の黒というよりはごま油のような黄色さです。
白醤油ではない、京むらさき うすくち醤油
これだけ透明感のある醤油だと「味が薄いかも?」と思われるかも知れませんが、開封してみた途端に醤油の香りが漂います。指先を浸して味をみたところ、しっかりと醤油の味がします。
市販のうすくち醤油と味比べしてみたところ、市販の醤油は醤油らしいうま味と塩辛さが立っていてスッキリとした風味です。
いっぽう京むらさきは醤油のうま味の向こうにもう一つの味が感じられます。魚醤を舐めた後に感じる風味にも似た、熟成された何かが奥にある複雑な味わいです。
愛知県の三河地方には、白醤油と呼ばれる京むらさき うすくち醤油と同じような色合いをした醤油があります。白醤油の材料は小麦が主原料(小麦9割に大豆1割程度の比率)で、醤油独特のうま味は抑えられているそうです。また、白醤油は火入れを行っていないので賞味期限が短いのも特徴。ちなみに白醤油に鰹や昆布でとった出汁を足したのが「白だし」となり、割烹料理などで使われています。
白醤油のような透明感の京むらさき うすくち醤油が「白醤油」ではなく「うすくち醤油」と称するには、うすくち醤油の条件とされている材料と醸造工程を経ているからであろうと思われます。
京むらさき うすくち醤油が持つ透明感とうま味は、煮物や出汁などに使うことで食材の色合いと風味を損なわない繊細な調理や隠し味に使うのにぴったり、まさに京料理用と表記するだけはありますね。
醤油の世界って奥が深いぞ~